Copilot 導入から半年で 6,000 ユーザーに展開、キリングループ内での生成 AI 利用率は 70% に到達。キリングループの AI 活用プロジェクトを「Copilot 伴走支援サービス」で加速しました。

導入前の課題

  • 事業特性の異なるグループ会社を横断して、AI および Copilot 活用を推進する必要がありました。
  • AI に馴染みの薄い従業員も含めた全社的なリテラシーの底上げと、段階的な学習支援の仕組みが求められていました。
  • AI ツールの導入だけでなく、各グループ会社の事業特性に踏み込み、新たな価値創造につながる伴走型の支援が必要でした。

キリングループの情報戦略をリードするキリンビジネスシステム

キリンビジネスシステム株式会社(以下 KBS)は、「酒類」「飲料・ヘルスサイエンス」「医薬」の 3 事業領域で展開するキリングループにおける唯一の情報システム会社です。グループ全体の IT 戦略策定から案件の実行に至る IT ライフサイクル全般に関わり、情報戦略の全体最適と価値創造をリードする役割を担っています。

同グループでは、デジタルの力で「人がやらなくてよい仕事をゼロにする(=生産性向上)」と「人と共に価値を生み出す仕事を加速させる(=価値創造)」をビジネス成果の二本柱とした「KIRIN Digital Vision 2035」を策定。AI の活用促進をその基盤のひとつの要素として位置づけ、AI 人材の育成や独自生成 AI ツールの導入など、業務を AI に代替させて生産性を高める取り組みを進めています。

その取り組みの一環として同グループでは、2024年から Microsoft の生成 AI ツール「Microsoft 365 Copilot」(以下 Copilot)の検証を実施。Microsoft 365 ツールとの親和性の高さを評価して、2025年6月からグループ各社で本格導入が進められることになりました。本プロジェクトにおいて KBS は、グループ全体の Copilot 導入および活用推進を担っています。

当社の強みは、グループの各企業を熟知し、デジタルに関するサービスを一気通貫で提供できる点にあります。今回のプロジェクトでも、単に Copilot や AI ツールを導入するだけではなく、グループ会社それぞれの事業に踏み込んで、それぞれに異なる運用を伴走支援し、Copilot や AI ツールを価値創造のために役立てることが、私たちの役割だと考えています。

松河 秀彦 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 デジタル統轄部 統轄部長

キリングループを深く理解するディスカバリーズの伴走支援を高く評価

本プロジェクトの実施にあたり、KBS ではディスカバリーズの「Copilot 伴走支援サービス」を採用しました。

もともと当社では、グループ従業員の ICT リテラシー向上を目的としてディスカバリーズさんの Microsoft 365 活用支援サービスとデジタルアカデミーサービスを活用していました。近年は、Power Platform を活用した市民開発の推進プロジェクトを支援していただいています。ディスカバリーズさんは Copilot の知見も豊富ですし、伴走してプロジェクトを進めてくれる姿勢に信頼を置いていたので、Copilot 導入を支援いただくのは自然な流れでした。

辻 佐知 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 EA・AI 推進統轄部 AI 推進グループ

たとえば Power Platform での市民開発に関する内容は、メールやチャットだけだと伝わりにくいことも多いのですが、ディスカバリーズさんの担当者が Teams 会議でユーザーと直接対話して解決してくれるので、高く評価されています。また、キリングループの各グループ会社の特徴も把握してくれているので、各社に適した施策を提案してくれるのも助かっています。

田中 英之 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 EA・AI 推進統轄部 AI 推進グループ

ディスカバリーズが制作した充実の学習コンテンツは「Copilot に聞くより早い」

Copilot 導入に際してのディスカバリーズからの支援サービスは多岐に及んでいます。まずは導入が決まった2025年6月に勉強会を開催。ディスカバリーズの担当者が「Copilot とはなにか」といった基礎的な知識から実際の活用シーンまでを紹介する内容で、そのアーカイブ動画は、初めて Copilot を利用する従業員向けの教材として、その後も活用されています。

また、IT リテラシーの向上を目的として設置された「IT サービス活用ポータルサイト」に公開されている Copilot の Tips 紹介動画の制作や、全従業員向けの定期メールマガジンの発行も、ディスカバリーズが支援しています。

キリンビジネスシステムとディスカバリーズによる勉強会の様子
勉強会の様子

ディスカバリーズさんに制作してもらったコンテンツは、キリングループに特化した内容なのでとても効率的に学べるうえに、関連コンテンツとの連動など、継続的に学習しやすい工夫が施されているので、活用しています。とても役立っています。困ったことを解決してもらうという意味では Copilot を使ってもいいのですが、今のところ、困りごとをチャットに書き込む前に、コンテンツを視聴することで解決できることも多く、助かっています。

松河 秀彦 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 デジタル統轄部 統轄部長

辻氏によると、導入開始から約半年でグループ全体での Copilot のライセンス数は 6,000 を超え、なかでもキリンホールディングス、キリンビール、キリンビバレッジの各グループ会社では全社で導入されています。Copilot を導入したことによりキリングループでの生成 AI 利用率は 70% に到達しており、勉強会のアンケートなどを見ても、多くのユーザーがその利便性を高く評価しているそうです。

6,000超
導入半年でのユーザー数
70%
生成 AI 利用率
3社
主要 3 社への全社導入完了

導入後の効果

  • 導入後半年で主要 3 社への全社導入を完了し、6,000 ライセンスを超えるユーザー数と利用率 70% 以上を維持。継続的なコンテンツ配信により定着化を実現しています。
  • 充実した学習コンテンツと問い合わせ対応を組み合わせた定着施策により、全社的なデジタルリテラシーとデジタルスキルの向上を実現。自己解決文化の醸成が進んでいます。
  • Copilot Studio ガイドラインを迅速に整備するなど、Agentic AI(自律的に業務を実行する AI)の活用に向けた指針を早期に策定。市民開発者が高度な自動化に取り組みやすい環境を構築しています。

AI エージェント活用を見越した次フェーズの支援も

キリングループでは、2026年を「AI エージェント元年」と位置づけ、今後は AI エージェントの活用を進める方針を発表しています。その流れを促進するための施策として、KBS は Copilot 活用コンテンツの制作に引き続き、AI エージェントや AI エージェント作成ツール「Copilot Studio」の関連コンテンツを充実させ始めています。

ディスカバリーズさんには Copilot Studio の活用ガイドライン作成の段階から協力してもらっているのですが、おかげで非常に質の高いガイドラインを迅速に展開することができました。これを基盤とすることで、スムーズに活用を推進していけると考えています。

辻 佐知 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 EA・AI 推進統轄部 AI 推進グループ

2025年12月には、キリングループが従業員向けに開催している「KIRIN DX フェス」で、ディスカバリーズが AI エージェントをテーマとした勉強会を実施。多くのユーザーから問い合わせがあるなど、反響は大きかったといいます。

AI エージェントへの関心の高さが伺えましたし、ディスカバリーズさんがとてもフレンドリーにユーザーに接してくれたおかげで、Teams のコミュニティでは気後れしてしまうような人でも質問しやすい雰囲気をつくることができました。私たち内部の人間でも気づかないような困りごとやニーズを吸い上げてくれたので、とても助かりました。

辻 佐知 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 EA・AI 推進統轄部 AI 推進グループ

KIRIN DX フェス以降、Copilot Studio に関する問い合わせは着実に増えています。Power Platform を使った市民開発での Copilot 活用などが進むことで、今後はより複雑な質問も増えてくると思いますので、ますますディスカバリーズさんに助けてもらう場面が増えると思います。

田中 英之 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 EA・AI 推進統轄部 AI 推進グループ

業務を効率化し、事業価値を上げるための支援を期待

キリングループでは、今後さらに AI の活用を加速させて、従業員全員が生成 AI を活用すること、さらに AI エージェントを業務に取り込み、Agentic AI による業務自動化を実現し、2035年までに人がやらなくてよい仕事をすべて AI に代替することを目標に掲げています。

大切なのは、AI や Copilot を単体で活用するだけではなく、Microsoft 365 ツールと組み合わせて、いかに業務を効率化し、事業価値を上げられるかです。今後私たちが取り組むべきことは、普段の業務のなかに AI や Copilot が溶け込み、誰もが自然に使いこなせる状態の創出だと考えています。

松河 秀彦 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 デジタル統轄部 統轄部長

一方で、AI は未知の領域であり、試行錯誤は続けていかなければならないと松河氏。AI を有効に役立てるためには、企業や業界の垣根を超えてユースケースを共有し合うことが重要、と力を込めます。

当社でも、他企業に Copilot や AI エージェントの活用について話を聞くなど情報収集はしていますが、やはり限界があります。深く顧客のことを理解して伴走支援するディスカバリーズさんであれば、より多くの情報を得られると思いますので、当グループ各社に応用できるようなユースケースのご提案を期待しています。

松河 秀彦 氏
キリンビジネスシステム株式会社 デジタル本部 デジタル統轄部 統轄部長

キリングループが掲げる「KIRIN Digital Vision 2035」。その核心である「人がやらなくてよい仕事をゼロにする」という目標は、もはや遠い未来の話ではありません。今回の Copilot 導入と、それを支えたディスカバリーズの伴走支援は、グループ全体の生産性を向上させる確かな一歩となりました。導入半年で利用率 70% 超という成果は、KBS が持つグループへの深い理解と、ディスカバリーズが持つ Microsoft 365 の専門的な知見が掛け合わさったからこそ成し得た結果です。ディスカバリーズは、これからも「伴走者」として、新たな領域に挑むキリングループの DX ジャーニーを支援し続けてまいります。

本事例で提供した支援の詳細については、Copilot 伴走支援サービス のページをご覧ください。